お昼のワイドショー
今日の昼、ワイドショーを見ていた
とある議員の不倫騒動を報道していた
まず、苛立ちを覚えた
・不倫は各家庭のプライバシーの問題であり、第三者がずかずかと入り込んでいい問題ではない(告発まででとどめるべき問題)
・そもそも、不倫がいけないことだという前提で話が進んでいる
・議員を辞退するかどうかを、世間の目(こんなものない)を盾に問い立てている(つまり、不倫しているから議員辞職しろという、まったく論理性のない結論がなされている)
挙句の果て、「一線を越えたか超えてないか」などという、中学生としか思えない部分で戦い始めたときは、もう笑っていた。イマドキの子どもなら、小学生レベルかもしれない
大抵、世間(繰り返すがこんなものはない)が騒いでいるといわれる問題は、個人が我慢している願望が強ければ強いほど大きくなる。不倫問題が世間の注目を浴びるのは、人々が普段それを我慢して堪えているからである
殺人も暴力もそうである。我慢しているから、我慢しきれなかった人間を糾弾するのである
そんなことも知らず、堂々と正義の面をしたコメンテーターや番組編集、そしてそんな番組を「あらまぁ」なんて言いながら見ているどこかの視聴者、つまり番組に関わっているあらゆる人間に腹が立った
こんな番組なら、最初の五分だけ見て事件のことだけ知り、あとはニコニコ動画で淫夢動画でも見てた方がよっぽど時間を有意義に使えている(もちろん淫夢は面白いが本来生産性はない。しかしあると錯覚するほどワイドショーは面白くなかった)
「お昼の時間帯の放送は、家事をしている主婦が、画面を見なくても内容がわかるように放送している」
うちの劇団のボスが、以前そう教えてくれた
しかしそれは昭和や平成初期の話で、現代の主婦は、本当にこんな番組を見ながら家事をしているのだろうか?
YouTubeを見ながら、音楽をかけながら、映画を見ながら、仕事をしているのではないか?
テレビではどうしても、ネットニュースの速度についていけない。これは仕方がない
かといって、別の動画サービスのような手軽さも求められていない
じゃあテレビが生き残るにはどうすればいいのか。テレビ局の偉い人は必死に考えていると思うけど、もう、ドキュメンタリー番組だけ作っていればいい気がする
NHKのドキュメンタリー番組が、テレビで放送しているとき、何気なく見始めると、もう止まらない。この間放送していた満州で人体実験をしていた731部隊のドキュメント放送は、胸に来るものがあった。高校生のとき、巨大イカの放送もあった。どちらも見てよかった内容である
NHKは批判されることもあるが、なんだかんだ、質の高い番組を作っている。普段見ない人は、ぜひ見てほしい。本当にワイドショーがアホらしくなるほど、意味のある時間を過ごせる
で、このドキュメントは、時間と予算がかかる。YouTubeやTwitterでは取り扱いきれないほど、取り上げる問題によっては奥が深い。資金と人手が集めやすいテレビ局ならではの放送である
議員の話も面白いのかもしれないが、もっと面白いことが周りにはある。それをドキュメンタリーは教えてくれる