車を支えているのはタイヤ

三日坊主日記です

「愛でもないし、youでもなくて、ジェイ」

王子小劇場へ、芝居を見に行きました

虚構の先輩の作演出の、アナログスイッチという劇団でした

しっかり作られた舞台美術と、ハッキリうつす照明で、青年団感がありつつ、コメディですごく居心地がよかったです

流れで、お互いが思ってたことを暴露し合うことになるのですが、そしてそういう芝居はあまり好きではないのですが、段階が丁寧に描かれてて、違和感がありませんでした(本当は少しありましたけれど、完全な感情論の話になるし、好みだし、何より段階が丁寧だったからいいなと思いました)

 

登場人物達は、相手のことを思っているようで、実は、わがままに自分のことしか考えてないように見えました。そういう人間に憧れるので、いいなと思いました

歓迎会という設定でしたが、大喧嘩できることが、僕には少し信じられませんでした。喧嘩になるぐらいむかついても、歓迎会なのだからトイレに行って落ち着くなり散歩するなり、なんとか気分を変えるものではないのかなと思いましたが、そんなこと無く思いっきり喧嘩してました

先程書いた違和感は、おそらくここにあります。ぼくは人前で声を荒らげることが苦手です。一度怒鳴り散らしてみたいと思いました

 

また、悲しんでる主人公に、登場人物の一人の女性が抱きしめるというシーンが少しコミカルに描かれるのですが、ぼくだったら振り払うと思いました

主人公は東京に出てきたけど、才能がないのか何なのか不明ですが、親の介護を理由に田舎に帰ってくるのですが、その悔しさとか、親を理由に夢を諦めたような自分がよく分からなくて、悔し涙を流します

自分の苦しみを誰かに癒してもらいたいって気持ちははあるし、共感できるのですが、ぼくだったら絶対振り払います。なぜなら、その悔し涙は、自分だけのものだからです。誰かに癒してもらったり、聞いてもらったりしたら、共有されてしまって、他人のものになるような気がするからです

こんなことを考えるのはぼくが偏屈だからでしょうか、登場人物達のように熱い友情を持ったことがないからでしょうか……いや、こんなこと考えるから友達が少ないのかもしれません……

 

他人に興味を持たずにいられない人々の物語は、ぼくには眩しくて、羨ましかったです

 

 

スタッフに、すごくお世話になった舞台監督の方と、照明の方、音響の方がいて、こういう再会の仕方は演出部に入ってるからこそのものだと思いました

俳優にも知ってる人がいて、挨拶をするのも、演劇人っぽかったです(ぽいだけです)

 

コメディ部分が無理してるように見えなくて、完全に演出家の手腕だと思いました。ぼくには無理なので、すごく勉強になりました
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写真撮りタイムもあり、使っていいとのことなので、思い出に